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「魚釣りなんか小者におまかせなさい」

 このセリフは、かのクレオパトラがアントニウスに言ったものである。
 クレオパトラに夢中になっていたアントニウスは
                 あるとき2人で魚釣りに出かけた。
 
 彼はクレオパトラにいいところを見せようと、
       潜水夫にあらかじめ潜らせ、釣り針に魚を引っかけさせた。

 もちろん、魚は面白いように釣れた。
 クレオパトラはそのことを知っていたが、黙って腕前を褒めたたえた。

 そして、再び2人で釣りに出かけた時、彼女は一計を案じた。
 潜水夫を海の中に待機させ、魚の干物をアントニウスの
                   釣り針に引っかけさせたのだ。
 
 干物を釣り上げてしまったアントニウスはあわてふためいた。

 すると、クレオパトラは妖艶な笑みを浮かべこう言ったのだ。

「つまらない魚釣りなんか小者におまかせなさい。
 あなたが獲物にしなければならないのは、都市や王国や大陸なのですから」
 
 さすが見事な男のあしらい方。アントニウスが虜になるのもわかる!?

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