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 「誤りがあるから個性が出るのさ」

 天才画家ピカソは文章を書く方はまったくダメだった。
 彼が初めて雑誌に寄稿した文章は
           間違いだらけでまったく使い物にならなかった。

 編集者がそのことを指摘すると、ピカソは平然とした顔でこう言った。
 「誤りがあるから個性が出るのさ」

 ピカソはならではとも言える名文句である。
 でも、凡人には使えない言葉かと言えばそうでもない。
 例えば、誰かがミスをしたとする。
 本人は恐縮している。
 その時にこう言われたらどうだろう?

「おまえらしい個性的なミスだな」

 相手はこの言葉にきっと救われるはずだ。
 そして、言われた人に好意的な感情を持つだろう。
 これによって人間関係がうまくいく可能性も高い。
 人間は「個性」という言葉に弱いものだ。
 ブスと言われれば、腹が立つけど、「個性的な顔」と言われれば、
                腹が立たないのと同じ(でもないか)。

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