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「一緒に寝るつもりのない女には関心はない」

 無頼派作家として知られた坂口安吾の言葉である。

 破天荒な行動で周囲を驚かせた安吾だったが、妻三千代は献身的な人だった。
 彼女にはこんな凄まじいエピソードもある。

 安吾がヒロポンに溺れて狂人まがいになった時、自分もヒロポンを呑んで
 夫と同じ体験をしながら壮絶な介護をやってのけたという伝説の持ち主なのだ。

 三千代は安吾に初めて会った時のことをこう書いている。

 「今まで見た事もない顔だった。厳しい爽やかさ、冷たさ、鋭く徹るような、
 胸をしめつけられるような、もののいえなくなるような顔」

 ニヒリズムは時として女のハートを射止める強力な武器となるのだろう。

 そんな安吾に「一緒に寝るつもりのない女には関心はない」
 と、クールに言われたら……

 昔から悪い男はよくモテると言うけど、
               ワルというのは女の突き放し方がうまい。
 「突き放して惚れさせる」というのは、
               売れっ子ホストのテクニックでもある。

 女は突き放されると、逆にその相手を好きになったりするものなのだ。

 もっとも、女を突き放せる魅力のある男じゃなきゃな。
 相手を突き放す前に、自分が突き放されてちゃどーしようもないもんね。

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