日本人が買い続ける限り続く! 「海のダイヤモンド」極上トロの熾烈な争奪戦
マグロのトロといえば、グルメを愛する人たちの間で大人気。なかでも極上トロが取れるクロマグロは、卸値でキロ当たり3万円のバカ高値が付くこともあり、「海のダイヤモンド」と呼ばれたりする。
1980年代はまさにそのピークだった。この海のダイヤを追って一獲千金を狙うバイヤーが熾烈な国際ビジネス合戦を展開。米国産空輸マグロが定着しつつあった当時は見る目さえあれば、浜値を買いたたき、日本で高値でさばけたという。ときには何と1回の取引で数千万円の利益が上がることもあったというからスゴイ!
こうしたマグロ成金の話を聞いた一匹オオカミの日本人バイヤーが米国に殺到! その中には、宗教団体、パチンコ業者、高校教師までいたという狂乱ぶりだった。ところが、当然のことながらうまい話は長くは続かない。あまりの過当競争の結果、浜値は一気に高騰! 法外な値段で漁師から一本買いして、日本に持ち込んで採算が取れず大損する業者が続出したのだ。結局、このクロマグロ狂騒曲は現地漁師に売り切りの現金商売より、セリ落とされた値段に応じて手数料を払う委託式の方が有利ということを気付かせて終わってしまったのだ。
もっとも「バクチ商売」から委託になっても、熾烈な取引競争は現在も変わらないという。委託手数料をダンピングして注文をさらっていく米国仲買人が手ごわい競争相手として台頭してきたからだ。
「ジャパンマネーが買い支える限り、取引の形はどうあれ、クロマグロ争奪戦は続くだろう」とは、米国のある仲買人。それにしても、日本人のトロ信仰、何とかならないもんかね。だって、江戸時代はゴミとして捨てられてたんだから。