狙うは2千倍の超万馬券! 社会主義国でも大人気だった競馬
かつては暗いイメージのあった競馬も最近はすっかり様変わり。若い女性ファンも増え、今や明るいギャンブルとして認知されるようになった。また、馬番連勝方式の導入で、馬券的妙味も増し、一獲千金を狙うファンも増えてきた。
さて、こちらは崩壊前のソ連のお話。社会主義国というと、ギャンブルは御法度というイメージがあるが、実は競馬も行なわれていた。しかも、そのギャンブル性たるや、日本の競馬なんて足元にも及ばないほどであった。
当時のソ連の競馬は騎手が馬に乗る騎乗式と、二輪車を馬一頭で引く「ベガ」の2種類。馬券の方式は1着を当てる単勝、1、2着馬の組み合わせを予想する連勝複式という日本でもおなじみの馬券もあるが、圧倒的に人気だったのは「トロイノイ・エクスプレス」という1、2、3着すべて当てる馬券で、とにかく当たれば普通千倍から2千倍になるというからビックリ!
ただ、余り射幸心をあおっては社会主義のモラル低下につながる恐れあり、ということで、一人最高百ルーブル(約2万2千円)までしか馬券を買えないことに一応なっていたが、モスクワ競馬場だけで、一日の売り上げは約60万ルーブル(約1億4千万円)、年間約3千万ルーブル(約70億円)もあったという。当時、労働者の平均月収が約2百ルーブル(約4万7千円)であったことを考えると、これは大変な額。金に目がくらむのは、社会主義国でも同じのようだ。