「ナタ・デ・ココ御殿」を建てた業者も出現! フィリピン一獲千金狂騒曲
かつて日本で大ブームとなった「ナタ・デ・ココ」はココナツミルクを固めたゼリー状のデザート食品。イカのような不思議な歯ごたえと低カロリーが日本の若い女性たちにウケて、爆発的人気となった。
この大ブームのおかげで、原産地フィリピンには注文が殺到。「ナタ・デ・ココ御殿」を建てた業者も現われた。当時、マニラ近郊で工場を経営していたビリャヌエバさんは、週1トンだった生産が3倍に増え、売り上げも前年比7倍を超えたが、それでも注文をさばききれないという「うれしい悲鳴」状態。
こうした人気で、どの工場もフル稼働。突然、降って湧いた「ナタ・デ・ココ特需」に成功を夢見る業者の新規参入ラッシュとなった。
ところが、製造過程で使用される大量の酢酸が深刻な公害、環境汚染問題を引き起こすことになったのだ。
調査に当たったフィリピン大学の研究者は「工場が垂れ流す排水によって、周辺の環境が破壊される恐れがある。また人体への影響もある」と警告を発したが、カネに目のくらんだ業者らは聞く耳を持たなかった。
しかし、結果はまもなく出た。そう、あれほどすさまじい人気だったナタ・デ・ココブームも下火になったからだ。業者らは次々に製造から撤退し、結局借金だけ残ったというアンラッキーな者も出る始末。それにしても、日本人というのは、ブームに飛びつくのも早いが、飽きるのも早い。つくづく罪作りな人種である。